ブラジルの心地よい音楽、その一方にある現実


「This is BOSSA NOVA」は、ボサノヴァが好き、という人にとっては
間違いなく、最高の時間をもたらしてくれる映画!

それでもおそらく、特にボサノヴァ愛好家でなくとも、
「イパネマの娘」
「ワン・ノート・サンバ」
なんて曲は、名前は知らなくてもBGMなどでもよく聞く曲として
誰でも知ってるんじゃないかな。
特に夏に聴くと、青い空とエメラルドグリーンの海の心地よい潮騒、
そしてさわやかな風・・・・そんなイメージが浮かんでくるはず。

アントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルトの若き日の姿。
ナラ・レオン、カルロス・リラ、ホベルト・メネスカルらが青春を過ごした
ナラのアパートや、イパネマや海やコパカバーナの通り。
ジョビンと詩人のヴィニシウスが出会うことで、数々の名曲が生まれて。

ボサノヴァの歌い方が、ささやくように歌うようになった
微笑ましいエピソードや、名曲が生まれた意外な話。
合間に演奏される名曲の数々。
まるで宝石箱のような映画です。

それにしても、若き日の出来事を語るアーティストたちの
それぞれのすてきな着こなし。
普通のなんでもないポロシャツやボタンダウンのシャツ姿が
こんなにカッコイイおじさんたち。
映像もすばらしいけど、こういうのを発見するのも映画の楽しみです。
東京では異例のロングラン上映となり、やっと富山での上映。
1週間のみで、4月25日までですので、お見逃しなく!


さて、先日東京で試写など2日間で5本の映画を観て来ましたが、
一番印象的だったのが、ドキュメンタリー映画「ファヴェーラの丘」

この映画の舞台は、リオデジャネイロのもう一方の世界。
実は「This is BOSSA NOVA」の中でも、ほんの少しですが、
語られたリオの貧困層のこと。

ファヴェーラとは、リオの丘の上に張り付くようにびっしりと家々が立ち並ぶ
スラム街のこと。
腐敗した警察に支配され、無法地帯となっているファヴーラの中でも
最も危険な地区であるヴィガリオ・ジェラウは、ボスニアよりも危険な地域と
言われるほど、殺人をはじめとした暴力が日常茶飯事の場所。
この状況をブラジル政府は、無視していると言うありさま。

そこで育った子供たちの夢は、ギャングのリーダーになること・・・・
命の軽さと生きることの過酷さに、若者たちの多くは「死ぬのは簡単なこと」と考える。
そんな場所で生まれ育ったアンデルソン・サーもそう思って生きてきた若者。
ところが、ある事件をきっかけに、彼は暴力はもうウンザリだと思った。
そして、はじめたのが熱いメッセージを込めた歌と激しいダンス。
音楽とダンスという「文化」で、暴力から離れる道筋を造ろうという運動を始める。
それが、「アフロ・レゲエ」という音楽とダンスのワークショップグループとなっていく。

「ファヴェーラの丘」は、このアンデルソン・サーの活動を追った、
スタッフたちの身の危険も乗り越えての渾身のドキュメンタリーです。
映像は、絵画的に処理されて美しいが、内容はかなり衝撃的。
でも、どんな酷い状況からも、希望の光は生まれる!という、
とても大きな感動を覚えます。
ヒップホップは、若者に大人気のダンスであり音楽。
でも、こんなに熱く悲しいメッセージと激しいダンスがあることを
ぜひ見て欲しい。
http://www.nowonmedia.com/favela/

恵比寿にある、東京都写真美術館ホールで上映されていますので、
連休に東京に行くことがある方はぜひ。
この美術館のミュージアムショップおよびカフェもとってもおしゃれです。

できれば何らかの形で、フォルツァでも上映したいと思っています。

mm












2008⁄04⁄21(Mon) 11:45   シネマホール | | | ↑Top

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Author:forzasogawa
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