欲情と愛を武器に彼女は・・・・


「ラスト、コーション」を東京で観て、先日試写で2回目を観ました。
やっぱりすごい。

話題になっている激しいベッドシーンもさることながら、
とにかく濃密な時間と空間。

顔のアップシーンが多いというのも一つだと思いますが、
上海の上流婦人たちのマージャンシーン一つとっても、
マージャンの手を読もうとしているのか、
それとも互いの本音を読もうとしているのか・・・
洗練されたチャイニーズドレスの美しさ、綺麗にマニキュアされた手に輝く
「鳩の卵」のような宝石の指輪。
まったく隙のないファッション。

ワンとイーが始めて二人で見つめあうレストランのシーン。
互いを探るような、挑発するようなまなざしと、
綱渡りを楽しむような会話・・・



当時日本軍に占領された中国の若者たちにとって、
未来を描くこともできず、今を自由に生きることもできなかった。
演劇部の学生が「愛国心」をテーマに演じたことで、
愛国思想に傾いていく若者たち。
そして、ついに「演じる」ことを武器に、
売国奴として憎まれ、そして徹底した冷酷さで恐れられいた
イーの暗殺を企む。
彼らにとって、それはまだゲームのようなものだったのかもしれない。
ある時点までは。

ある陰惨な事件をきっかけに、後戻りできなくなる彼らの中の一人
最も演技がうまく、そして内に秘めた激情も大きなワンが、
プロの女スパイとしてイーに近づき暗殺する「役」を演じることになる。

LUSTとは、欲情の意味。
そして、戒は、戒めであり、中国では「指輪」の意味もあるという。
この映画にとって、「指輪」は大きな意味を持ちます。

そして、欲情が愛に変わるときの男と女の切なさと、
己の中に、思いかけず生じたむき出しの愛を知った時の、孤独。

それを描こうとすれば、やはりあの暴力的でありながら、
なにか悲しいセックスシーンにも納得ができます。

稲垣吾郎がある番組で言ってました。
「セックスシーンで涙が出る映画って始めて」
思わずうなずいてしまう私でした。

mm













2008⁄05⁄09(Fri) 12:23   シネマホール | | | ↑Top

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Author:forzasogawa
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