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金子教授の映画学入門 15


フォルツァ総曲輪に行こう! 

2009年も二月に入りました。
皆さんお元気にお過ごしのことと存じます。
今日は節分です。節目の日ですね。

新年に入り、学生を連れてフォルツァ総曲輪によく通っている。
新藤兼人の『石内尋常高等小学校 花は散れども』がいい。
題名が利いている。花は散ってしまっても人の心にはいつまでも残る。
95歳の現役監督の瑞々しい精神の源が描かれる作品だ。

さらに
二月のフォルツァ総曲では
『消えたフェルメールを探して』
『画家と庭師のカンパーニュ』
『コッポラの胡蝶の夢』

日本映画では
『真木栗ノ穴』や
『ブタのいた教室』
など
興味をひく話題作が次々に上映される。

ぜひフォルツァ総曲輪に足を運んでほしい。
あなたのお気に入りの一本が必ず見つかるはずだ。


一月には『十二人の怒れる男』を見に二度足を運んだ。
一押しの映画である。

『十二人の怒れる男』

1957年製作のアメリカ映画、シドニー・ルメット監督、
ヘンリー・フォンダ製作・主演で話題となった。
法廷劇の金字塔をリメイクした
ニキータ・ミハルコフ監督・出演の
ロシア映画がなんといっても圧巻であった。

ニキータ・ミハルコフは
機械じかけのピアノのための未完成の戯曲 』
の映画で名高いが、
『十二人の怒れる男』
現代のロシアに舞台を置き換えたリメイクの傑作である。

日本でも陪審員制度が話題になっているが、
多くの人に見てもらいたい映画だ。

ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した
『十二人の怒れる男』を
レジナルド・ローズの脚本をもとにし、
ニキータ・ミハルコフは舞台でも演出している。

映画では21世紀のロシア状況を反映させ、チェチェン紛争を取り上げ、
拝金主義、民族差別などが浮きぼりだされる
「まったく新しいオリジナル作品」といってよいだろう。


学校の体育館に閉じ込められ、
全員一致の評決が出るまでの間、審議をすることになる12人。
チェチェンの少年が一緒に暮らすロシア人のおじを惨殺し、
有罪にするという評決に
1人の陪審員が早すぎる結論に異議を唱える。

陪審員ひとりひとりの過去や生活や信条が語られる。
俳優がうまく、まるで演劇を見ているように観客も引き込まれていく。


撮影期間の2ヶ月、監督は俳優たちが「全身全霊をもって役に入り込むこと」を望み、
映画の時間軸と同じ“順撮り”で撮影した。
2時間40分という長さだがまったくその長さを感じさせない
緊迫感のあるドラマとなっている。
チェチェンの少年の戦時の悲惨な記憶がフラッシュバックされ、現実の問題をつきつける。


合い間にはピアノをひいたり、ロシアの文化的土壌も映し出される。
ユダヤ人蔑視やカフカス出身者への差別的発言に抗議もなされる。
12人の陪審員ひとりひとりが、現代のロシア社会の象徴となっている。

最後まて有罪を主張したミハルコフが演じる陪審員が
無罪になった少年の行く末を案じ、少年に救いの手を差し伸べるシーン。
審議中に迷い込んだ小鳥が最後には冬の雪のまう外に飛び立つラスト、
陪審員ひとりひとりが心をさらす場面、心揺さぶられるシーンだ。

この映画を見ながらドストエフスキーの小説を読んでいるようにも感じた。

映画と演劇のコラボレーション、
ニキータ・ミハルコフが
現代社会の闇に切り込んだ
新たな代表作といって間違いない。

金子幸代
関連サイト (金子研究室) http://www.hmt.u-toyama.ac.jp/hibun/kaneko/

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2009⁄02⁄03(Tue) 00:25   未分類 | | | ↑Top

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