幸せな下流生活?


「全然大丈夫」、おもしろい映画です。
って、こんな風に書くと、なにそれ?って言われそうですけど。

憩い系?キャラの荒川良々のために、
書き下ろされたこの映画は、ホントにどこまでも、
ほんわり、のんびり、つまりゆる〜い映画なのです。

とは言え、何にもそこにはメッセージはないのか!というとあながち
そうでもなのです。

いつ頃から、「勝ち組」とか「所得格差」(ちょっと違うかもしれないけど)とか、
KYとか、そういう言葉が蔓延してきたんでしょうね?
この映画は、こういう言葉からはかなり遠い精神構造の方たちばかりが
出てくる映画なのです。

つまり
「しわせな下流生活」だったり「勝たなくても幸せになれる方法」だったり
という生活というか、世界観?というか、そんな言葉がキーワードになるわけです。
いったい何が「全然大丈夫」なのかってのも、わかったようなわからないような、
そんなこととは別に、ばっかだよね、って言いながらも、
笑いながらいつの間にか、心がほぐれて優しくなるような・・・・

「頑張る!」のもいいけど、心が硬くなったり、気持ちがざわついたり
というのが、当たり前になりそうな今の暮らし。
ちょっとここらで、心のマッサージしましょうよ。

新入社員の皆さんや新入生の皆さん!
緊張しっぱなしの4月だったでしょうが、連休前に
ちょっと気持ちをほぐしに来ませんか!
こころのマッサージには、この映画はピッタシ!です!

mm












2008⁄04⁄26(Sat) 13:09   未分類 | | | ↑Top
新しいスタッフになりました


当館のスタッフは、現在4名。
2月までは、4.5名だったけど、いろいろ諸事情があり、
2名が退職、3月にサポーターだったNさんが加わり4名に。
3月は、バイトで日大生のNさん(別人)が来てくれていました。
3月末には、もともと今年の3月までの時限付き?スタッフが
東京に戻りました。
日大生Nさんも、春休み終わって大学に戻りました。
そして、4月からひとり新スタッフが加わり、半分入れ替わりの新年度スタートとなりました。

大学生のNさんといい、新スタッフも23歳と言う若い男子で、
やっぱり若い人がいると、なんだか空気も違うみたい♪

まだまだ若くて、いろんなことが未熟な部分がいっぱいあります。
でも、二人とも、映画大好き、音楽も好き、人と話すのも好き、
というスタッフですので、どうぞこれからもあたたかい目で
見守っていただきたいと思います。

もちろん、「これは・・・・」と思われることがありましたら、
ぜひ忌憚のないご意見などもお願いします。

そういう自分も、年令関係なく、日頃の言動をチェックしていかないと・・・
若いスタッフに「いい年して・・・・」なんて言われないようにしないと。

桜満開のこの季節、桜の潔い咲きっぷり、散りっぷりを見ながら、
ちょっと反省です。

mm











2008⁄04⁄06(Sun) 20:36   未分類 | | | ↑Top
金子教授の映画学入門 10


  天才の描き方

フォルツァ総曲輪で上映された
「僕のピアノコンチェルト」
学生と一緒に観に行った。
学生たちにも「これならもう一度みたい」と満足度が高かった。
スイス映画なのでスイスドイツ語を学ぶのにもいい。

ビアノの天才誕生に母親は狂気し、英才教育を試みるが
成長のスピードに教師が追いつかない。
七歳年上のベビーシッターに寄せる恋心。
頭と身体がちぐはぐでうまく進行していかない。

心を閉ざした彼を支える祖父との会話がいい。
誰でも昔は子供だつた。でもそれを覚えている大人は少ない。
かじかんだ彼の心を暖め、羽ばたかせてくれた祖父が
最期に家族への感謝の気持ちを手紙に託す。

圧巻は祖父とともに飛行機操縦に取り組むところだ。
今までの足かせをはねのけるように自由に大空を飛ぶ。
いやがっていたピアノのレッスンを
自らの意志で再開するために城に向かう。

観ている者も一緒に爽快感を味わい、
自由への羽ばたきにワクワクさせられた。
ラストの12才の天才ピアニストとオーケストラとの
コンサートはまさに至福の時だ。

さて、フォルツァ総曲輪では、先週は
「呉清源 極みの棋譜」も上映された。
中国福建省生まれで
現在、神奈川県小田原に住んでいる
「昭和の碁聖」と称された呉清源の半生を描く
田壮壮監督の四年ぶりの新作である。

呉清源を演じるチャン・チェンの静謐なたたずまいが、
ワダエミの衣装によって
ドキメンタリー映画のような実在感を生み出している。

川端康成が敬愛し、
『呉清源碁談・名人』(文芸春秋)を著して有名だが、
日中戦争下をどう生きたかはあまり知られていなかった。
今回の映画化で囲碁界の天才が
どのように囲碁の道に精進してきたか
戦争の激動の時代をどう生きたか、
昭和史の一断面を切り取り、見ごたえがあった。

天才といわれる人物の信念と信仰の物語。
観るものの襟を正す映画。
碁盤をまっすぐ見据えるチャン・チェンのまなざし
田監督はそこに人生の真髄を見出すかのようだ。


このような被写体へのアプローチは、
最新上映の「アニー・リーボヴィッツーレンズの向こうの人生」に通じるものがあった。
ジョン・レノンを最後にとった女性写真家リーボヴィッツは、
アメリカを代表する知識人スーザン・ソンタグのパートナーだ。
彼女の影響を受け、写真家として新たな道を切り開いていった。
フォルツァ総曲輪でも上映されれば、
更なる広がりのある視点が育まれるだろう。

金子幸代
研究室URL; http://www.hmt.u-toyama.ac.jp/hibun/kaneko/





2008⁄03⁄24(Mon) 20:20   未分類 | | | ↑Top
金子教授の映画学入門 9


  主人公の存在感

明日まで上映されている「ふみ子の海」が実にいい。
本日、CICの文学講座「富山文学に親しむ会」で
芥川と黒澤映画について『羅生門』をとりあげて
講演を行なったが、その際にフォルツァ総曲輪の
「ふみ子の海」を見た方々が口をそろえてこんなに
心を洗われる映画はない、
ぜひ多くの人に見てもらいたいという声があがった。

日本三大夜桜で名高い新潟県高田が舞台。
オールロケ。厳しい雪道を歩くために作られた
雁木の町並みが美しい。

盲学校入学を希望しながらも
母一人子ひとりの貧しい生活の中で
按摩の修行をすることになるふみ子。
師匠となる女性を高橋恵子が演じる。
厳しく荒い指導、しかし最後には
ふみ子の才能を認め、盲学校入学を許可する。
その情感を秘めた演技がいい。
そして何より主人公を演じる女の子のすがすがしい演技
けなげさ、ひたむきさ、粘り強さが見る者をひきつける。

フォルツァ総曲輪では同時にイタリアの盲学校を舞台にした
「ミルコのひかり」が上映されている。
映画音楽、音響製作者になる実在の人物がモデルである。
実話の持つ力と主人公を演じる子供の演技力
この二つなくして成立しなかった感動がある。

「ふみ子の海」と「ミルコのひかり」
目が見えなくても心の光を消すことはできない。
映画を見る者に生きる力を与える、
心洗われる
日本とイタリア映画二作品をぜひお勧めしたい。

金子幸代
研究室URL http://hmt.u-toyama.ac.jp/hibun/kaneko/










2008⁄02⁄28(Thu) 23:06   未分類 | | | ↑Top
金子教授の映画学入門 8


魅力映画満載 ! 今、フォルツァ総曲輪がおもしろい。

富山市中心街の活性化の中核となる
フォルツァ総曲輪では
意欲的なラインナップが続き
二月に入り、ますます充実した
魅力的な映画が上映されており、
目がはなせない。

二月第一週は、スペイン・メキシコ合作映画
「パンズ・ラビリンス」が上映されている。
監督はギレルモ・デル・トロ、
オフィリアを演じる主役の女の子がいい。

ファシズム時代、過酷な現実の中にあって
本好きの空想家のオフィリアが
冥界への入り口へと足を踏み入れる。
ハリウッド映画にはない重厚な質感、
単なるおとぎ話、ファンタジ-に終わらせない、
確かな社会性が映画を見終わった後の
余韻をより深いものにしている。
学生の皆さんにもぜひお勧めの映画だ。


そして、本日2月2日(土)〜2月8日(金)まで、
「かもめ食堂」で熱い支持を得た萩上直子監督の
「めがね 」が上映されている。

小林聡美、市川実日子、加瀬亮らが
もたいまさこのカキ氷をほうばる。
シャリシャリとした音まで聞こえてくるような、
静かでゆつたりとした時間がそこにある。
ラストの赤いマフラーをして
登場するもたいまさこの存在感。

雪の富山で青空の南の海に「たそがれる」のに
もってこいの映画だ。

そして、2月9日土曜日から
オーストリア・ドイツ合作映画
「いのちの食べかた」が上映される。

今、食肉の安全性が問題になつている中
この映画を通して、自分自身の食へのかかわり
を改めて考える絶好の機会となるだろう。
2/9には、安全な食に努力されている
生産者と消費者を結ぶ
トークイベントも計画されている。

また、
「生きる」以降の黒澤明監督全作品に参加した
野中照代原作の「母べえ」が上映されて
話題を呼んでいるが、
2/9 13:30-15:00には、
黒澤明没後10年記念トークライブ。

ライブホール 500円(お茶とお茶菓子付)


黒澤監督が亡くなって10年。
リメイク版が次々に作られている今。
没後10年を記念し、
現在の映像作家に与えた影響を考え、
黒澤作品の魅力に迫る!


2/9は注目のイベント企画が一日目白押しだ。
ぜひ多くの方にフォルツァ総曲輪に
足を運んでほしいと願っている。

金子幸代 研究室URL
http://www.hmt.u-toyama.ac.jp/hibun/kaneko/






2008⁄02⁄02(Sat) 23:15   未分類 | | | ↑Top

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